いろいろな病気の根本原因は、とてもシンプルなものだとお話しました。35億年の進化で獲得した能力を超えた生き方をしてしまったとき、人間は病気になるのです。考える力を獲得した人間は、生き方を選ぶことができます。野生動物は、環境に適応して生きるしかないのですから、それほど自由がないかわりに生き方を間違えることも少ないでしょう。しかし、人間の場合は、自由がかえって仇になるのです。
仕事をしたりスポーツをしたりするときには、脈拍を上昇させたり、血圧を上げたり、血糖を上げる必要があります。筋肉の緊張ももちろん大切です。しかし、交感神経緊張をずっと続けたら、私たちは窶れて健康を害してしまいます。
生き方の無理で多いのは、
1 長時間労働。
2 心の悩み。
3 冷房や冷たい飲み物でからだを冷やす。
4 たくさんの薬を飲む。
などです。
1や2でつくった病気を、4でさらに悪化させるという流れも多いでしょう。このような生き方の無理が続けば、高血圧症や糖尿病になります。夜も脈拍が多ければ不眠になったり、不安な感情が押し寄せることにもなるでしょう。
生き方の無理を正すのは、医者や薬ではなく、患者さん自身の意志です。本人の自覚や意志がなければ、病気から逃れることはできません。現在の日本のように豊かな国で暮らしていれば、生き方を見直すゆとりは十分にあるでしょう。見方を変えれば、私が提唱している考え方は、今の状況に日本人が辿り着けたからこそ、できることなのかもしれません。
戦後の復興期など、豊かな国をつくりあげる途上でしたら、生き方に無理があっても、それに気づくことはできなかったでしょうし、たとえ気づいたとしても、きびしい現実の為に見直す余裕もなかったでしょう。
日本は、新しい生き方を選択すべき、新しい時代になったといえるのです。 以上です・・。
「いせはくさん」と同じことを安保先生も言われています。今の日本で暮らしているのだからと。私たちは、知らず知らずに恵まれているのですね。感性を育みたいものです。 温王子でした・・・
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