「きれい好き」はストレス

温王子です。今日は、お母さんたちには耳が痛いかもしれません。あくまで程度の問題ではあると思いますが。見てみましょう。では・・。

 

 中学・高校時代、私は神経質で、味噌汁に虫や髪の毛が入っていたら、飲むことができませんでした。しかし、今は平気です。

 過剰な「きれい好き」はストレスを生みだす元になってしまいます。現代の日本人は、本来なら、受けなくてもいいストレスを自分自身でつくりだし、まいってしまっているのだというのは、対談した藤田絋一郎先生(東京医科歯科大学名誉教授)です。

 「きれい好き」の母親が大事に子供を育て過ぎると、どんな落とし穴が待っているのか、説明しましょう。小さな子供は、本能でいろいろなものを口にして舐めてみようとします。離乳食を摂る1歳近くになると、床にこぼした食べ物を拾って食べるようになります。「きれい好き」の母親は、すぐに、「きたないからやめなさい」というでしょうが、こうすることによって、たくさんの細菌を口や消化管に取り込むことになるので、その子供の免疫系の正常な発達にとっては大切なことなのです。

 私たちの腸管には、多くの細菌が棲んでいて、その程よい刺激によって免疫系は活性化されています。そして、常にある程度の細菌が新しく入ることが前提になって腸内細菌叢が維持されているのです。乳幼児の場合、それは舐めることを介して支えられているのです。大人の腸管は、固定して細菌叢として完成しているので、食物繊維の豊富な食べ物を摂って、常在細菌の腸内増殖を高めることが大切です。

 もう一つ重要なのは、「きれい好き」で細菌をからだに取り込まない生き方は、顆粒球の比率を下げ、逆にリンパ球過剰を招くということです。細菌処理によって、私たちの血中顆粒球とリンパ球のレベルはいつも拮抗関係にあるので、リンパ球が増えすぎると、少しの抗原にも反応してアレルギー疾患を発症するようになってしまいます。「きれい好き」の危険性がお分かりいただけるでしょう。

 アレルギー反応は抗原の他、精神的ストレスでも誘発されますから、清潔志向からもたらされる精神の過敏さによって、アレルギー疾患はさらに悪化していくのです。「きれい好き」は、アレルギー体質のからだをつくりあげるのを助長し、その体質をさらに刺激するストレスをもつくりだしているのです。

以上です・・。

 

だからと言って、すぐにゴミ屋敷では・・という方もおられるでしょうが(笑)。あくまで程度の問題です。いや~、子育てでも知識と知恵が大事ですね~。王子も幼少期を過ごした実家は、お世辞にもキレイとは言えない感じでしたが、アレルギーの観点からすれば、万事塞翁が馬だったかも?新建材の接着剤にはヤラレタ感が強いですが(笑)。   温王子でした・・・