鼻~天然の加湿器、空気清浄機~

鼻呼吸が推奨されるのは、細菌から体を守るしくみと乾燥して冷たい空気から肺を守る機能を兼ね備えているからです。

 

 「くしゃみ・鼻水・鼻づまり」~交感神経緊張・血流障害~

 

 くしゃみは、鼻の粘膜についたゴミやウイルスなどを爆発的な呼気を起こして吹っ飛ばす、呼吸器の防御反応です。そればかりでなく素早く筋肉を刺激して体温を上げようとする反応です。くしゃみの回数は冷えの度合いをあらわし、10回以上もつづくようならかなりの手強さです。くしゃみをした後は体が温かくなっています。 鼻水(鼻漏)は鼻粘膜の鼻腺などから一定量が出ていますが、通常は繊毛運動によって喉に運ばれた後、飲み下されているので自覚はありません。炎症やアレルギー疾患が起こると、鼻水の量が増加して鼻腔内に溜まったり、外鼻孔のほうへ流れ出たりしてきます。

 水溶性の水っぱな、白いネバネバした粘液性のものは、リンパ球によって起こるカタール性の炎症です。黄色や黄緑色をした膿性のものは顆粒球が起こす炎症です。

 鼻づまり(鼻閉塞)は、鼻腔を通過する空気の通過性が低下して、鼻呼吸が十分にできなくなった状態です。

 炎症やアレルギーなどで鼻粘膜が腫れたり、腫瘍などのできものができたり、鼻中隔の弯曲が強かったりすると、鼻腔内が狭くなって空気の通りが悪くなります。

 鼻づまりが強くなると、口から空気を吸う口呼吸を行うようになり、汚れた乾いた冷たい空気が喉に直接触れるために、扁桃腺を直撃し、喉を傷める原因となります。

 鼻づまりがおこると、発声の際に音声に変化を生じて、鼻声になります。

いずれの反応も生体反応で、体が治癒へむかう反応です。止める必要はありません。

 

 「アレルギー性鼻炎」~副交感神経優位・血流障害~

 

 副交感神経優位のリンパ球が過剰な状態に過剰な抗原やストレスなどが加わって起きたのがアレルギー性鼻炎です。

 特定のアレルゲンを吸い込むことで、鼻がムズムズする、くしゃみや鼻水が出る、鼻水が止まらないなどさまざまな症状があらわれます。

 花粉が原因となる花粉症も季節性アレルギー鼻炎の1つです。

アレルゲンは、家の中の埃(ハウスダスト)、ダニ、ペットの毛、カビ、羊毛、花粉(スギ、ヒノキ、イネ科の植物、ブタクサ、ヨモギ)などさまざまです。

 症状は主に目と鼻にあらわれます。鼻孔を通って咽頭まで運ばれた花粉によって咽頭粘膜にアレルギー反応が起こると、喉の激しい痛みやかゆみが発生します。

 くしゃみや鼻水は抗原を体外に排泄するための反応です。マスト細胞から放出される化学伝達物質が血管や粘膜に作用して起こります。血管を拡張したり血漿を漏出したりします。

 また、粘膜がむくんで鼻づまりがおこります。鼻腔は粘膜で覆われ、鼻腔を囲む骨には副鼻腔があります。鼻から入った空気は鼻甲介という骨の突起の間を通ります。鼻づまりは鼻甲介が腫れることが原因のストレス反応です。

 薬で症状を止めるとアレルゲンを体内に残したままになり、リンパ球はふえ続けて症状はますます悪化していきます。

 治療は自律神経の傾きを修正することです。食生活では甘い物を避けること、和食中心にすることです。体を動かして交感神経を刺激することもいいでしょう。

 年齢とともにリンパ球も減りアレルギーは治まるのでお年寄りには少ない病気です。   以上です・・。

 

花粉症対策の参考になれば幸いです。次回もオマケで「鼻うがい」などを

ご紹介する予定です。お楽しみに!  温王子でした・・・